オランダ留学に必要な学生ビザの概要と手続きの流れ
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オランダに留学しようとしている皆さん!
学生ビザの手続きは進んでいるでしょうか。
大学の交換留学制度なんかを使う方は、大学が大体の手続きを済ませてくれるかもしれませんが、
実は、最終的には本人が移民局に行かないと出来ない手続きがあるので要注意です。
また、卒業後にオランダに進学する人などに関しては、自分で必要な書類を準備して学校にビザの申請をお願いしないと行けないわけなのでかなり大変です。
実際、自分は後者で、自分でビザを申請した結果、オランダに来てからビザ発行までに5ヶ月近くかかりました。
知り合いの日本人も同じく自分で申請した結果、6ヶ月近くかかってます。(不法滞在ギリギリ。笑)
まぁ、2人とも最大の原因は学校が手続き遅すぎたからなんですが、
少なくとも何をしないと行けないかを理解しておけば学校に指示待ちにならずに、幾分かスムーズに勧められたことは確かです。
というわけで今回は、
オランダの学生ビザの概要と、手続きの流れを説明していきます。
※注意
オランダの制度は、しょっちゅう変わります。
この情報は2018年6月現在で自分がビザを取得した時の情報なので、2019年度にまったく同じとは保証できません。参考程度に、と考えて頂ければと思います。
オランダの学生ビザの概要
オランダの大学で3ヶ月以上、勉強する際には基本的に学生ビザを利用することになると思います。
留学ビザの概要は以下のような感じです。
対象者:NIVOの定めるフルタイムの教育課程に入学する者
有効期間:規定の在学期間(留年した際は、延長申請が必要)
その他条件:滞在に最低限必要な留学費用の証明が必要
学習に必要な語学力の証明
犯罪歴などから危険人物と判断されないこと。
備考:入学前に準備期間として最大1年間の学生準備ビザが申請可能
バイトは週10時間のみ可能。
入学前の準備期間にも学生ビザが出るので、入学前にオランダ語を習得する必要がある(またはしたい)場合には、このビザを使って1年間はオランダ語の勉強に費やすことができます。
そして、NT2-2という国営の語学試験に合格することで、条件の「学習に必要な語学力の証明」ができる、という運びになります。
(ですが、この試験を0から1年間でパスするのは非常に難関です。日本でも幾分か勉強しておきましょう。)
そんな留学ビザですが、
自分でビザ申請を行う場合では、日本から自分で書類を準備して、そしてその書類をオランダで通う学校を通して、移民局(IND)に申請しなければなりません。
その流れを次に紹介します。
(交換留学の場合は、大学の指示があるところまで飛ばしてもらえればと思います。)
手続きの大まかな流れ
まず、最初に手続きの大まかな流れを説明します。
- 学校にコンタクトを取って、日本で必要な書類を準備
↓
- オランダにシェンゲンビザ (観光ビザ/3ヶ月間、日本人申請不要)を使って入国。(*側近180日間でシェンゲン圏内に90日滞在可能。半年以内にヨーロッパに来ている人は注意。)
↓
- 入国後8日以内に移民局(IND)で仮滞在許可証(MVV)を貰う。これは必須ではないですが、手続きが長引く可能性を考えてしておくことをお勧めします。
↓
- 学校に連絡して、INDに手続きを進めてもらと、移民局(IND)から郵便が届き、それに従って移民局(IND)で指紋、顔写真、署名を登録しに行く。
↓
- その後、再度、郵便が届いたら移民局(IND)で滞在許可証カードを受け取りに行く。
手続きに必要な単語解説
機関
移民局(IND):
移民の管理をしている政府機関です。滞在許可、ビザなど移住関係はここでお世話になります。全部で9箇所あります。
〇〇市役所(Gemeente〇〇):
Gemeenteが市役所で〇〇には都市が入ります。BSNナンバー、免許の書き換えなどでお世話になります。
制度関係
仮滞在許可、一時滞在許可(MVV):
長期滞在ビザの申請を目的とした6ヶ月の一時的な滞在許可です。INDで入国後8日以内に申請する必要があります。これは、日本人は必須ではありません。
滞在許可証:
滞在許可を証明するIDカードです。ビザの申請が取ると数週間後に完成します。
ビザ:
滞在許可と分ける意味が分からないぐらい、ほぼ一緒です。ですが、一応は別物です。学生ビザによる滞在許可、という関係性です。
BSNナンバー(Burger Service Nummer):
Gemeenteに登録されるマイナンバーのようなもの、英語だとSocial security numberになります。基本的にはビザ申請後に申請します。
これがないと、銀行口座開設、健康保険、携帯契約、などあらゆることが出来ません。
日本で行う書類の準備とステップ
学生ビザの取得に必要な書類は、
- パスポート
- 学校の入学許可ために必要な書類
- 一年目の終了までに必要な銀行口座の残高証明(英文)
- 在学に必要な語学力を証明できる書類(←これは準備期間の学生ビザ申請では必要ない。)
です。
これらの書類は、入学する学校に提出して、学校がINDに申請します。
なので、日本で行う準備としては、
ⅰ)学校にコンタクトを取り必要な書類を聞く。
ⅱ)書類を準備する
ⅲ)必要な書類を学校に提出する。
というステップになります。
書類が不十分なままオランダに来てしまうと、代理人で取得できる書類ならいいですが、下手すると書類のために帰らないといけない場合があるので気をつけましょう。
※これは、学生ビザのためだけです。これ以外にもBSNナンバーなど別途必要な申請書類はあります。
以下よりそれぞれの書類の説明をしていきます。
⑴パスポート
これは、説明要りませんね。有効期限が半年以上ないと入国できない可能性があるので注意。
⑵学校の入学許可のために必要な書類
当たり前ですが、まず学校に入学許可をもらわなければ学生ビザは申請できません。
そのために、その学校の入学許可に必要な書類を準備しないといけないわけですが、これに関しては学校によって違うのでなんとも言えません。
参考がてら、自分の場合は以下の書類が必要でした。
- 最終学歴の卒業証明書or卒業見込み証明書(いわゆるDiploma、もちろん英文)
- 最終学歴の成績証明書(もちろん英文)
- パスポートの全ページのコピー
⑶一年目の終了までに必要な銀行口座の残高証明(英文)
銀行に問い合わせれば、ほぼ間違いなく残高証明を発行してくれるはずです。
ただ、英文にしてもらうことを忘れないようにしましょう。
(自分は某満足度No.1のオンラインバンキングを利用していましたが、それでも英文の残高証明書は問い合わせセンターに直接問い合わせなければいけず、時間も3週間近くかかりました。)
これに必要な最低限の留学費用ですが、自分の時はその具体的な内容は以下のような感じでした。
- 1年目の就学に必要な入学金、授業料、教科書代、
- オランダ到着から1年目終了までの滞在費(850ユーロ/月)
- NT2試験の1回分の費用(180ユーロ)(これはオランダ語でのプログラムに入学する際に必要)
- オランダ語コースのコース費(自己申告、こちらもNT2試験を必要とする場合のみ。)
これらの合計金額があることを、銀行口座の残高証明(英文)で証明する必要があります。
※注意
これは、入国の際に税関で提示できるようにしておくことがオススメです。
学生ビザをこれから申請する。と税関で言うと提示を求められる可能性があります。
⑷学習に必要な語学力を証明できる書類
TOEFLの結果なり、ILETsの結果なり、学校が求める基準の語学力を証明できるものです。
準備期間の学生ビザを申請する場合は申請時には必要ありせん。
しかし、入学までに語学力を証明できなければ準備期間の終了で学生ビザは切れてしまいます。
以上が、留学ビザの取得に必要な書類です。
留学ビザの取得後、BSNナンバーと言われる、日本でいうマイナンバーのような番号も取得しなければなりません。
ちなみにですが、こちらの書類の方が準備に時間と手間がかかります。BSNナンバーの記事は下になります。
オランダで行う手続き
書類が準備できて、学校に書類を提出し、INDに申請が済んでも、まだ学生ビザはおりません!
というより、学生ビザ含め、大体のビザはオランダに一回来ないと手続きは完了できません。
なので、シェンゲンビザ (観光ビザ)を使って、一旦オランダに来ます。
※観光ビザだからと言って、気軽にSightseeing!って言って復路便がないのに気づかれると、いつ帰るのか、宿泊先はどうやって見つけたのか、具体的に何をするのか、など掘られます。
書類をしっかりと整えて、正直に言いましょう。
オランダに無事入れてからの手続きは以下です。(冒頭の繰り返しです。)
- オランダにシェンゲンビザ を使って入国(観光ビザ/3ヶ月間、日本人申請不要)
*側近180日間で、シェンゲン圏内に90日滞在可能。半年以内にヨーロッパに来ている人は注意。
↓
- 入国後8日以内に移民局(IND)で仮滞在許可証(MVV)を貰う。これで、滞在許可が6ヶ月間に一時的に延長される。
(これは必須ではないですが、手続きが長引く可能性を考えてしておくことをお勧めします。)
↓
- 学校に連絡してINDに手続きを進めてもらと、移民局(IND)から郵便が届き、それに従って移民局(IND)で指紋、顔写真、署名を登録しに行く。
↓
- その後、再度、郵便が届いたら、移民局(IND)で滞在許可証カードを受け取りに行く。
- から詳しく説明していきます。
3. 入国後8日以内に移民局(IND)に行って、仮滞在許可証(MVV)を貰う。
仮滞在許可(MVV)ですが、本来は難民などを対象にしたもので日本人は必須ではありません。
ですが、これによってシェンゲンビザの3ヶ月から6ヶ月に滞在許可が延長されます。
シェンゲンビザの3ヶ月間にビザの申請が通れば、仮滞在許可証(MVV)がなくても全く問題なかったことになりますが、
学校が手続きを忘れていたり、仮滞在許可証を取るもんだと思い込んでいて連絡待ちで何も進めていなかった、担当者が休暇に入ってストップする、など色んな理由で手続きが滞ります。
自分も危うく不法滞在になる数日手前でビザが降りたので、本当に取ることをおすすめします。
仮滞在許可(MVV)は移民局(IND)にもらいに行くのですが、そのためにはアポイントを取らなければいけません。
(閑散期は行っても出来ますが、待ち時間はどうなるかわかりません。)
アポイントは、INDのHP(https://ind.nl/en)から、
Make Appoint Online → residence endorsement sticker →Make an Appointment でいけます。
あとは場所、日付、個人情報を入力します。
アポイントを取ったら、当日はパスポートを持って、受付にアポイント持ってると言って名前を伝えると、整理番号が貰えます。あとは、呼ばれたらMVVくれと言えば大丈夫です。
※基本はいらないはずですが、一応、できる限りの関係しそうな書類は持って行きましょう。
※最近、招待状がないといけないシステムに変わったかもしれません。
そうなると、学校からMVVを申請してもらうか、3ヶ月でチャレンジするしかありません。
4. 学校に連絡して、INDに手続きを進めてもらと、移民局(IND)から郵便が届き、それに従って移民局(IND)に、指紋、顔写真、署名を登録しに行く。
オランダに来たから、学生ビザの申請を進めてくれ!と学校に連絡し手続きが進められると、移民局からの郵便手紙が、学校か自分の家に届きます。
そこに、移民局に来て、指紋、顔写真、署名を登録しに来てくれ。という内容の郵便が来るはずです。それに従って移民局(IND)に自分が行きます。
アポイントは、INDのHP(https://ind.nl/en)から、
Make Appoint Online → biometrics (passport photo, fingerprints and signature) →Make an Appointment
で、あとは場所、日付、個人情報を入力します。
当日は、パスポートを持って移民局に行き、受付でアポイント持ってる、名前は誰々だ、と伝えると整理券がもらえます。
この日は、別室に連れて行かれて、手紙通り3つの登録が終わると解散です。
時間は20分程度でした。
※基本はいらないはずですが、できる限りの関係しそう書類は持って行きましょう。
5. その後、再度、郵便が届いたら移民局(IND)に、滞在許可証カードを受け取りに行く。
前回から数週間後に、再度移民局INDから手紙が届いて、今度は滞在許可証カードが完成したから取りに来てくれ。と書いているので、
指示に従って、INDのHPでアポイントを取ります。
Make Appoint Online → collecting your residence document →Make an Appointment
で、あとは場所、日付、個人情報を入力します。
以下同文です。
※基本はいらないはずですが、できる限りの関係しそう書類は持って行きましょう。
まとめ
以上が、学生ビザ申請の一連の流れでした。
かなりステップは多いですが、基本的には学校を通して学校とINDの指示に従って行くだけです。
その場その場でイレギュラーが起こる可能性はありますが、その場合は学校に聞いたりして指示を仰ぐしかありません。
学生ビザが取れれば、次にBSNナンバーの取得に移ります。
BSNナンバーが取って、健康保険を契約すれば、移住に際する義務は終了です。
一旦は落ち着けます。
※ただ、2018年6月現在の話です。そして、オランダの制度はしょっちゅう変わります。
ただある程度流れを掴んで、学校やINDと連絡を取るとよりスムーズに手続きが進められると思います。
それまで頑張ってください!